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デザイン学主催イベント

京都大学-琉球大学合同デザインスクール2017

実施報告(PDF)

1. 概要
 昨年に続き、5回目となるデザインスクールin沖縄を開催した。本スクールの対象は主に1年次の履修者であり、ファシリテーションの習得を一つの目的とし、琉球大学と合同でワークショップを行うことで、新しい問題の発見と解決策を見いだす機会としている。
 今回は「子どもの貧困」をテーマとして実施した。昨年同様、参加者がワークショップにおいてより効果的なファシリテーションを実践できるよう、事前にファシリテーション講習を実施した。今回特筆すべき事項の一つとして、例年以上に多様な大学、学部からの参加者があったことが挙げられる。
 なお、過去のテーマは次のとおりである。第1回:「観光」、「おもてなし」、第2回:「健康」、「雇用」、第3回:「こどもの国の活性化」、「図書館と商店街の連携を通した活性化」、第4回:「普天間飛行場の跡地利用」。

2. スケジュール
 事前に京都にて半日のファシリテーション講習を実施し、ファシリテーションの基礎を習得した。沖縄には5日間滞在し、合同デザインスクール(3日間)を実施した。主なスケジュールは次のとおりである。
2017年11月23日(木・祝)~11月27日(月)

11月11日(土)午後 ファシリテーション講習(十河、中川、平本)
(於 京都大学デザインイノベーション拠点)
11月23日(木・祝) 午前 伊丹空港から那覇空港へ
午後 京都大学-琉球大学合同デザインスクール(於 琉球大学)
11月24日(金) フィールドワーク、NPO等2箇所訪問
インタビュー結果の整理(於 琉球大学)
11月25日(土)~
11月26日(日)
京都大学-琉球大学合同デザインスクール(於 琉球大学)
11月27日(月) フィールドワーク(那覇市周辺)
夕方 那覇空港から伊丹空港へ、帰京

3. プログラム
3.1.ファシリテーション講習
11月11日(土)13:30~17:30(於 京都大学デザインイノベーション拠点)

概要:沖縄での合同デザインスクールの実施前に、デザインプロセスとデザイン手法、ファシリテーション、インタビューについての基礎的な講習のほか、昨年と同様にフィールドワークについての講習も併せて実施した。講習は体調不良で学生1名が欠席したが、都合により沖縄に行けなくなった学生1名が本講習のみ参加し、受講者は計10名であった。なお、今回は琉球大学、愛媛大学からも計10名弱の受講希望者があったため、テレビ会議システムで接続し遠隔で実施した。

講義の様子1
(1)講義「デザインとは」(十河)
問題発見と問題解決のための基本的なデザインプロセス(発散・収束)、ブレインストーミング、強制発想、親和図法などの基本的なデザイン手法について講義と演習を行った。

(2)講義「フィールドワークについて」(平本)
フィールドワークの概要、フィールドワークでの観察や記録の仕方などについて講義を行った。

(3)講義「インタビューについて」(中川)
半構造化インタビューの概要と手順、質問の仕方など、インタビューの基礎について講義を行った。

講義の様子2
(4)講義「ファシリテーションとは」(中川)
ファシリテータの心構え、および、傾聴、質問の仕方などファシリテーションの基礎的な手法やツールについて講義を行った。

(5)ワークショップのデザイン、今回のテーマ説明(十河)
今回の合同デザインスクールのテーマ(後述)について簡単な説明を行い、当日の自チームのワークショップのプログラムをデザインすることを、当日までの課題とした。

(6)オリエンテーション(十河)(京大のみ)
沖縄の歴史、沖縄と京都の違い、沖縄が抱える社会的問題などについて解説を行った。本オリエンテーションは例年、合同デザインスクールの直前に現地で実施しているが、今回はその時間が確保できないため、ファシリテーション講習と併せて実施した。

3.2.京大-琉大合同デザインスクール
11月23日(木・祝)午後~26日(日)(於 琉球大学 地域創生総合研究棟1階)
(11月24日(金)は京大生と一部の参加者のみ)

概要:近年、日本では子どもの「貧困率」が上昇しているが、中でも沖縄県の子どもの貧困率は全国平均の約2倍に達しており、大きな社会問題となっている。本スクールでは沖縄県や現地のNPOなどの協力を得ながら、講演、フィールドワーク、ディスカッションを通して現状を理解した上で、問題の解決策をデザインした。参加者は5~6名で1チームとなり、計6チームに分かれてグループワークを行った。デザイン学履修者はファシリテータとして各チームの議論をリードした。

グループワークの様子グループワークの様子 フィールドワークの様子フィールドワークの様子
発表会の様子発表会の様子 講評の様子講評の様子

発表タイトル:
グループ1:親子モラル教育と児童センター人手不足対策
グループ2:「食卓」でつながる“みんなの家”~みんなで食べる、みんなで学ぶ~
グループ3:場所から切り込む子供の貧困 ~1Fに居座るご老人~(優秀賞)
グループ4:そうだ、服よ! 服から変わる子供の貧困
グループ5:Are you aware? ウンジュ シユン?
グループ6:ゆいまーるアソシエーション

スケジュール
[1日目: 11/23(木・祝)(1日目)(於 琉球大学 地域創生総合研究棟1階)]
13:30-14:00 受付
14:00-14:10 オープニング
14:10-14:50 基調講演1
       「子どもの貧困対策について」
        喜舎場 健太氏(沖縄県子ども生活福祉部 子ども未来政策課・課長)
        本村 真氏(子どもの居場所ボランティアセンター長、
              琉球大学法文学部人間科学科地域福祉学・教授)

14:50-15:30 基調講演2
       「少年非行から見える子どもの貧困」
        山田 照子氏(cocoro育teru活動・代表)

15:30-16:10 基調講演3
       「アイデアの出し方に関する講話とトークショー」
        中村 まこと氏(スタートアップカフェコザ・代表)(当日欠席)
        柴田 倫子氏(沖縄市経済文化部 企業誘致課・課長補佐)
        玉城 佑氏(沖縄市経済文化部 企業誘致課)
       「貧困家庭に対する福祉支援を通して得た気づきについて」
        島袋 勝博氏(沖縄市経済文化部 企業誘致課・課長)

 16:10-18:00 グループワーク

[2日目: 11/24(金)(2日目)※平日につき京大のみ実施]
 10:00-15:30 フィールドワーク
        ・侍学園(沖縄県島尻郡南風原町)
        ・てぃーだこども食堂(うらそえぐすく児童センター内)(浦添市仲間)
16:00-18:00 インタビュー結果の整理(琉球大学 地域創生総合研究棟1階)

[3日目: 11/25(土)(3日目)(琉球大学 地域創生総合研究棟1階)]
 9:30-18:00 フィールドワーク、グループワーク

[3日目: 11/26(日)(4日目)(琉球大学 地域創生総合研究棟1階)]
  9:30-14:50 グループワーク、プレゼン準備
 14:50-16:50 発表
 17:00-17:20 講評・表彰式
        喜舎場 健太氏(沖縄県子ども生活福祉部 子ども未来政策課・課長)
 17:20-18:00 振り返り
 18:00    クロージング

4.参加者
【京都大学】
履修者:10名(内9名ファシリテーション講習参加者)
教職員:4名
【琉球大学】
学部生:10名(工学部情報工学科4、工学部工学科1、観光産業科学部観光科学科1、法文学部2、教育学部1、医学部保健学科1)
大学院生:3名(工学研究科2、人文社会科学1)
教員:3名(工学部工学科知能情報コース(旧情報工学科))
【名桜大学】
学部生:3名(国際学群2、スポーツ健康科学科1)
【愛媛大学】
学部生:2名(法文学部人文社会学科1、社会共創学部産業イノベーション学科1)
教員:1名
【沖縄県立開邦高等学校】
2年生:1名(学術探究科)

5.アンケート実施報告p6(PDF)

6.リンク
琉球大学のページ
琉球大学-京都大学合同デザインスクール2017ウェブページ