昭和30年代の週刊少年漫画誌創刊や国産テレビアニメ放送開始から50年以上が経ち、今や日本は屈指のキャラクター大国となりました。テレビアニメや映画などのコンテンツビジネスにとどまらず、企業や自治体のコミュニケーション活動でもキャラクターの活用範囲は多岐に及び、くまモン・ふなっしーに代表されるご当地キャラやLINEスタンプなど性別・年齢や人種・言語を超えた意外なヒットの源泉となっています。今回は、今人気のキャラクターランキングや活用に関するトレンドと見込める効果、性別・年代別で異なる期待、開発・運用に際しての留意点など様々な活用事例や分析結果をもとに講義し、続いて、キャラクターデザインに関する基本的な考え方や発想のヒント、参加者グループによるデザインワークまで行うことによってキャラクターに関する実践ノウハウを学んでいきます。
日時:2017年2月17日(金)14:00~18:00
場所:京都大学 デザインファブリケーション拠点(下記地図58番の建物)
デザインファブリケーション拠点のアクセス
費用: 無料
定員: 20名(予定)
参加申込:下記サイトよりお申し込みください。
https://goo.gl/8aRsJN
申込締切:2月14日(火)17時まで
タイムスケジュール:
第1部:キャラクターが生み出す戦略的価値とは 14時00分-15時45分
14:00-14:10 会社紹介&自己紹介
14:10-14:30 キャラクター活用に関する11のトレンド
14:30-14:55 性・年代別にみたキャラクターランキングと活用意義・担える役割
(小休憩 5分)
15:00-15:25 キャラクターを開発・運営する上での留意点
15:25-15:45 マーケティング3.0時代のキャラクター~質疑応答
(休憩 15分)
第2部:キャラクターデザインワークショップ 16時00分-18時00分
16:00-16:10 会社紹介&自己紹介
16:10-16:30 キャラクターデザインに関する考え方と発想のヒント
16:30-17:30 課題提示~グループ討議
17:30-17:50 グループ発表会(名前・デザイン・設定・展開案などをプレゼン)
17:50-18:00 評価~クロージング
実行委員会:
株式会社アサツー ディ・ケイ キャラクター総研 リーダー・野澤 智行
株式会社ハッピープロジェクト 代表取締役社長・田上 キミノリ
京都大学大学院 教育学研究科 楠見 孝, 高橋 雄介
お問い合わせ:高橋 雄介(京都大学大学院 教育学研究科)
takahashi.yusuke.3n[at]kyoto-u.ac.jp([at]を@に変えてください)
報告:
現在の日本において、キャラクターの活用範囲は多岐に及んでおり、近年では、企業や自治体のコミュニケーション活動にも積極的に用いられている。今回の講座では、人気のキャラクターが持つ特徴の分析結果や、キャラクターの開発・運用に際しての留意点を踏まえながら、問題解決のためのキャラクターデザインを体験するワークショップを実施した。参加者はデザイン学本科生3名、学内参加者3名、学外参加者4名、学内外教員および専門職員3名の計13名であった。まず、株式会社アサツー ディ・ケイの野澤智行氏より、キャラクター活用に関するトレンドや、キャラクター開発・運営上の留意点に関する講演が行われた。その後、株式会社ハッピープロジェクトの田上キミノリ氏より、キャラクターデザインに関する考え方と発想のヒントの説明が行われた後、参加者はグループに分かれて、「京都府へのインバウンドを増やすことに貢献するキャラクターのデザイン」を行うワークショップに参加した。グループごとのディスカッションや、キャラクターのイラスト製作の結果、「千利休をモチーフとし,特に北米圏の旅行客を対象にアメコミ風に京都府の良さをアピールするキャラクター」や「手毬麩をモチーフとし、京都市のみならず、丹後・丹波・山城など京都府内の全地域の魅力発信に貢献するキャラクター」などのアイディアが創出された。今後の方向性として、キャラクターをデザインし活用する上で、何のためにそのキャラクターを作るのかという目的設定が非常に重要であること、どんな媒体や場所で活動するのかということも見据えたデザインが必要であることが確認された。