Speaker: Dr. Alexander Josiassen (Associate Professor, Copenhagen Business School)
Abstract:
The image concept is widely used in marketing, tourism management and other fields. This presentation will look at what image actually means and some of the conceptual pit-falls. Although references will be drawn to other literatures, the main context will be that of the destination image within tourism research. The starting point will be from the extant literature, trying to learn what we know and what we do not know, and where we go from here.
Date and Time: Thursday, March 24, 2016 14:00-15:30
Location: 3rd Floor Case Study Lecture Room,
Graduate School of Management Research Building No.2, Kyoto University
http://www.kyoto-u.ac.jp/en/access/yoshida/main.html (No.34 on the map)
https://www.google.com/maps/place/35°01’40.2%22N+135°46’52.0%22E
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Sponsored by: Collaborative Graduate Program in Design (Design School) and
Graduate School of Education, Kyoto University
Contact: yamauchi[at]gsm.kyoto-u.ac.jp (Please change [at] to @.)
Yutaka Yamauchi, GSM
講演報告:
消費者の異文化や自文化の商品に関する反応の研究やツーリズムにおける旅行先に関する反応について研究しているAlexander Josiassenに、自身の最近のツーリズム研究について発表していただいた。
旅行者が旅行先を決めるにあたっては、訪問先(destination)に関するイメージが重要な要素となり、これまで多くの研究が蓄積されてきた。しかしこのデスティネーションイメージ(DI)の研究は、あまりに複雑な要素を含み、定義があいまいなまま使われているという問題がある。例えば、イメージは誰が持っているのか(個人なのか一般的なものなのか)、イメージとその前提条件やその後の旅行者の行動の関係が重複していることなどの問題が指摘される。そこでJosiassen先生は、デスティネーションイメージ(DI)の概念をサーベイすることにより、デスティネーションイメージャリー(imagery)の概念を切り分け、その間の関係を議論する。
デスティネーションイメージ(DI)とは、デスティネーションに関する全体的な印象であり、旅行者にとっては認知的なショートカット・ヒューリスティックとして機能するものである。一方で、デスティネーションイメージャリー(DY)とは、個人や集団が持っているデスティネーションに関する認知や感情の関連を指し、個人の記憶に根差し個別の状況に依存している。例えば、時間をかけて旅行先を決定する意思のある旅行者は、DIよりもDYに基づいて意思決定をするが、逆にあまり知識も資源もない旅行者はDIに基づいて意思決定を行うということになる。モデルとしては、DYがDIを決定するという構図になり、DYの前提条件があり、DIの結果が想定される。
このように研究領域の中心概念を精緻に吟味するというスタイルの研究は一つの研究の姿勢として学生に刺激を与えるものであった。なお、この講演は教育学研究科との共催である。