日時:2015年1月7日(水)13:15~16:15
場所:京都大学 デザインイノベーション拠点 フレキシブルスペース
京都リサーチパーク西地区 9号館5階 506号室
KRPのアクセス
実行委員会: 京都大学大学院 教育学研究科 楠見 孝 子安 増生 高橋 雄介
NTTサービスエボリューション研究所 大野 健彦
お問い合わせ:高橋 雄介(京都大学大学院 教育学研究科 特定助教)
takahashi.yusuke.3n[at]kyoto-u.ac.jp([at]を@に変えてください)
従来、デザインは、いわゆるデザイナーと呼ばれる高度に専門的な知識や技能を身に付けた人々がおこなうものであると考えられてきました。一方、近年では、参加型デザインとよばれるエンドユーザやステークホルダーがデザインの初期段階から加わり、一緒にサービスをデザインする方法論が注目されています。参加型デザインは1970年代の北欧で誕生し、近年は様々なサービスデザインに応用されています。
今回の講座では、参加型デザインの概要と、NTTが開発した参加型デザインの手法であるICTデザインゲームとその活用例についてご紹介します。また、実際にワークショップを実施し、ICTデザインゲームのさわりを体験いただきます。
デザイン学大学院のすべての分野の本科生、予科生、デザイン学に関心を持つ京都大学の大学院生、学部生の参加をお待ちしています。
報告:
報告書(PDF)
デザイン活動とはいわゆるデザイナーと呼ばれる高度に専門的な知識や技能を身に付けた人々が行う所業であると考えられてきたが、一方で、近年、参加型デザインと呼ばれるエンドユーザやステークホルダーがデザインの初期段階から携わり共にサービスデザインを行う方法論が注目されている。今回の講座では、NTTエボリューション研究所とコペンハーゲン大学が共同で開発したICTデザインゲームとその活用例について学び、ワークショップを通じてICTデザインゲームを体験することを目的とした。参加者はデザイン学本科生7名、学内参加者2名、学外参加者4名、学内教員5名の計18名であった。NTTエボリューション研究所・大野健彦氏より、ICTデザインゲームの概要に関する講義を受けたのち、参加者は4つのグループに分かれて、今ある情報技術を利用して生活を豊かにし、顧客に提案したくなるICTサービスをデザインすることを目的とするワークショップを実施した。具体的には、ペルソナを理解したうえで、彼/彼女らの顕在的・潜在的ニーズを発見してそれを満たすサービスのバリエーションを増やし、最終的にはペルソナが提案されたサービスを活用しているシナリオを創造する、という一連のプロセスを短時間のうちにすべて行った。今後の方向性としては、魅力的なサービスの創出に向けたデザインプロセスは一通りではないこと、そして、顧客が主観的に意味づける価値を最大化するためには、顧客について深く理解したうえで新しい製作物やサービスをデザインする力が必要とされていることが確認された。