日時:2015年3月15日(日)9:00~18:30
場所:京都大学 百周年時計台記念館 2階
百周年時計台記念館のアクセス
概要:
京都大学デザインスクールでは、 3月15日に、デジタルデザインワークショップをスプリングデザインスクールの一部として開催します。
このワークショップでは、ヘリコプターを用いた競技を通して、デジタルと現実のインタラクションを楽しみながら学ぶことができます。
AR. Droneという4枚のプロペラを持つヘリコプターをプログラミングによって自動操縦し、決められたコースをいかに正確に、かつ、早くゴールできるかを競います。Droneに搭載された各種センサ情報やカメラの情報を基に、制御理論や画像処理技術を駆使して自動操縦を実現します。 戦略決定、実装、評価を繰り返すことで、デジタルと実世界のインタラクションを体験しましょう。
募集人数:30名(先着順)
申込:下記より申込ください。2月15日申込締切。
http://www.dl.kuis.kyoto-u.ac.jp/ddws2/
問い合わせ:ddws[at]design.kyoto-u.ac.jp([at]を@に変えてください)
佐藤 高史(情報学研究科)
大島 裕明(情報学研究科)
Christian Nitschke(情報学研究科)
廣本 正之(情報学研究科)
大木 健太郎(情報学研究科)
丸田 一郎(情報学研究科)
報告:
本コンテストの対象であるDroneは、片手で持てる程度の小さな模型ヘリコプターである。人手を介さない小型物品の輸送や、高度からの映像撮影など、多様な応用が検討されている。本コンテストでは、Droneに与えられた課題をこなさせる自動操縦プログラムを作成することを課題として設定した。具体的には、Droneに搭載されたビデオカメラ映像を用いて目標標識(マーカー)を見つけ、Droneを移動させてマーカーとの相対位置を一定時間以上、一定範囲内に保たせるプログラムを作成する。プログラムによる制御コマンドと画像は、無線通信により行われる。約7m四方のコンテスト競技場に4枚のマーカーを配置し、制限時間内にできるだけ多くのマーカーを見つけ、それぞれのマーカーの前に正確に移動すること、およびスタート位置に戻ることにより得点が加算される。マーカーを巡回する順番等、高得点を狙う様々な戦略が考えられる。
今年度のデジタルデザインワークショップには16名の参加があり、2名ずつの8チームで開発を行った。各チームには、1台のDroneと2台の開発用ノートPCを支給した。ノートPCには、あらかじめマーカーの認識やマーカーとDroneとの位置関係を与える、等の基本的な関数をライブラリとして準備した。運営には、教員6名とTA 7名が携わった。
午前中にプログラム開発言語であるプロセッシングの文法や基本的なライブラリの使い方を学び、午後にはマーカーを順次訪問する自動制御プログラムの開発を行った。最後に行われたコンテスト本戦では半数のチームが複数マーカーの巡回に成功し上位チームの中には4枚全てのマーカーの巡回を達成したものもあった。半日という短い開発期間にも関わらず、各チームとも高得点を得るため工夫を凝らしたフライトを披露し、白熱したコンテストとなった。
アンケート結果の一部を図1、2に示す。参加者は、プログラムを作成・修正し、テスト飛行を行い、Droneが期待した動作をしない場合にはその修正を行うといったプロセスを、難しさを感じながらも楽しんで取り組んだようである。
本コンテストを通じて、目標をよりよく達成しようとする上で克服しなければならない小課題を、見い出し、解決のためのアイデアを議論し、それを速やかに実践するプロセスを体験させること、およびデジタル世界と現実世界とをつなぐデザインの面白さを体験してもらう目的を果たすことができたと考える。
全体説明の様子 | 競技フィールドの全景 |
プログラム開発の様子 | 集合写真 |