講演者:
辻 邦浩氏 (Kunihiro Tsuji Design, 東京大学人工物工学研究センター)
峠田 充氏 (design tôge)
サービスデザインという文脈で空間デザインの意味論的転回が起きつつある。最新の音響空間デザインからインテリアデザイン、そしてインフォグラフィクスまで音響空間デザインを中心として商業空間デザインの各諸相を有機的に関係づけながら最新事例と共に講義し、参加学生がフィールド調査した結果をもとにいかに実際の商業店舗(飲食系)をデザインしていくかをディスコースする。
日時:2014年5月23日(金)10:00~12:00
場所:吉田キャンパス デザインファブリケーション拠点
https://maps.google.co.jp/maps?q=35.026561,+135.783607
10:00-11:00
商業空間における(Ⅰ)音響空間デザイン~インテリアデザインの諸相(辻邦浩)
(Ⅱ)インフォグラフィックスの諸相(峠田充謙 design tôge)
11:00-12:00
フィールド調査をもとに商業店舗(飲食系)を対話する。
注: 本講義は、PBL「ファストフードのサービスデザイン」の一環として実施しますが、他の参加者にも公開します。フィールド調査はPBL参加者が実施し、それをベースに議論します。それ以外の参加者もこの調査結果の分析に参加することになります。
申込:不要
主催:京都大学デザイン学大学院連携プログラム
企画責任者:山内 裕(京都大学 経営管理大学院 講師)
連絡先:yamauchi(at)gsm.kyoto-u.ac.jp(at)を@に変えてください.(山内)
講演報告:
店舗などの音響デザイナーの辻邦浩氏とグラフィックデザイナーの峠田充謙氏に実践的なデザインのやり方を講義いただいた。まず、辻氏の代表作である、水のスピーカーの紹介があった。スピーカーのドライバーを水の上に浮べることで、高音の伸びがよくなる。ミラノサローネにも出品したものである。さらに、ミラノの協会に複数のスピーカーを同期して並べ、動きのある音響空間をデザインした例なども紹介された。さらに、サービスデザインに関連して、実店舗における音響デザインの事例の紹介があった。百貨店で優美な音と華麗な音を使い分ける方法や店の売り場に自然と客を導く方法などが紹介された。
後半は峠田氏にデザイナーとして、グラフィックやプロダクトのパッケージだけではなく、商品のコンセプトからデザインする実践について紹介があった。特に、デザインのコンセプトを練り、名前を考えるというところを重視していることを強調された。名前を考えることで、デザインが自然と一貫して導かれる。