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デザインフォーラム (出会いもんシリーズ)

芸術のデザインから「デザイン学」を展望する

日時:2013年6月28日(金)13:00~14:45
講演者: 須永剛司 多摩美術大美術学部教授・京都大学デザイン学ユニット特任教授
対談者: 門内輝行 京都大学建築学専攻教授・京都大学デザインスクール代表

講演概要
6月28日(金)に行われた第1回デザインフォーラムでは、須永先生をお招きし、お話戴く運びとなった。須永先生は「芸術デザインの対象領域とは?」をメインテーマとしてお話され、デザインは道具(利用)から、活動(経験)へ、さらには社会(価値)へと対象が広がっているという考えを基にデザインに対する理論や考えを幅広く紹介された。知(knowing)に関して、説明、批判、分析を中心とした科学的知に対比して、表現、創造、構成を中心とした芸術的知を議論された。そこで従来の芸術的知を踏まえ、新しいデザイン学として、表現-説明、創造-批判、構成-分析のループを作り出し、二つの知を循環させるというモデルを提示された。ただし、この二つの知はすぐには融合できず、当初はお互いにとって相手を否定することになる。実際に須永先生は、ご自身の領域横断CRESTプロジェクトで、そのような衝突を目の当たりにし、しかし、それを乗り越えてプロジェクトを成功されたという実体験を元にした示唆深い議論であった。

スライド:「芸術のデザインから「デザイン学」を展望する」(須永先生)(PDF1,PDF2, PDF3, PDF4
※ファイル容量が大きいため分割しています

須永先生のご講演の後、門内輝行先生(京都大)による対話の時間が設けられた。門内先生は3つの論点を提起し、それに受け応える須永先生との対談形式で進行した。「デザイン概念の拡張をどう捉えるか」という問い掛けで、技術が複雑になりハードだけではなくソフトな側面が増えること、システムインテグレーションとしてのデザインが重要になっていることから、芸術としてのデザインをどう位置付け、今後のデザイン学の方向性が議論された。また、これまで科学重視であった総合大学がデザインを標榜するにあたって、本当にデザインのアプローチを取ることにより、少なくとも当初は科学とは相容れない破壊的な状況が起こること、そしてそれを乗り越えて真剣にデザインを掲げていくことの重要性が議論された。予定時間をやや超過する、非常に熱の入った第1回フォーラムとなった。

スライド:「芸術のデザインからみた「デザイン学」に対するコメント」(門内先生)(PDF

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須永剛司先生

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門内輝行先生