講演題目:「Developmental transitions in the dynamics of cognitive control:
Implications for memory and intervention」
「How Adaptive Control Emerges from Multiple Interacting Brain Systems」
日時:2013年6月3日(月)13:30~16:30
場所:京都大学教育学部本館1F第一会議室
講演報告:
コロラド大学ボールダー校のYuko Munakata教授とRandall C. O’Reilly教授による講演。
Munakata教授は、行動実験とコンピュテーショナル・モデリングを併用しながら、実行機能 (executive functions)の発達について、表象の性質を考慮した興味深い視点を提案しているが、今回の講演は「Developmental transitions in the dynamics of cognitive control: Implications for memory and intervention」というもので、実行機能研究から得られた知見を、教育的介入に活かすための方法を提案しするものであった。
O’Reilly教授は、神経生物学的制約を取り入れた実行機能のコンピュテーショナル・モデリングの先駆的開拓者で、「How Adaptive Control Emerges from Multiple Interacting Brain Systems」という講演で、実行機能を検討するための新たな理論的枠組みを提案した。
二人の講演をもとに、実行機能の心理学的モデルについて、そのデザインに必要な制約や特徴を議論した。講演と質疑応答は英語で行われたが、大学院生の積極的な参加があり、若手研究者の育成という観点からも有意義であった。