東南アジアにおける絶滅危惧種であるウミガメ類などの保護のために、その生態を解明する手法としてバイオロギングは有効である。本手法は日本が世界に先がけて開発してきた手法であり、この手法を東南アジアならびにその周辺諸国における水圏生態系の保護に資することは重要である。このため、本シンポジウムにおいて、バイオロギングなど、先進的な手法を用いて水圏生態系の保護を図るためのデザインを関係諸国の研究者によって議論することを目的とする。なお、関係諸国の研究者とは既に1999年からSEASTAR2000として10年余の研究交流の実績があるため、これを発展的に継続することとする。
日程:2013年3月18日(月)・19日(火)
会場:京都大学 百周年時計台記念館 国際交流ホールⅢ
http://bg66.soc.i.kyoto-u.ac.jp/SEASTAR2000/
本シンポジウムは東南アジア諸国ならびにその周辺国においてウミガメ類、海産哺乳動物、希少魚類などの保護を行っている政府関係研究機関、関係大学ならびにNGOの研究者がそれぞれの国における絶滅危惧種の現状と保護の実態レビューとお互いの協力関係を構築するための議論を行った。インド、インドネシア、日本、ヨルダン、ミャンマー、フィリピン、スリランカおよびタイから約40名の研究者によって、魚類8件、海産哺乳類10件、海草藻場2件、ウミガメ類10件の合計30件の発表が行われた。現在、これらの論文のプロシーディングスを取りまとめているところである。