京都大学では、初めての試みであるサマーデザインスクールを2011年09月27日〜29日の3日間、開催しました。実行委員会は、京都大学の情報学研究科、工学研究科、経営管理大学院、学術情報メディアセンターの教員に加え、協力企業の研究者など約30名で構成され、京都大学の大学院生を中心とする80余名の参加者が社会の実問題を扱う演習に取り組みました。
日程:2011年9月24日(月)~ 9月26日(水)
場所: 第1日、第2日:京都リサーチパーク、第3日:京都大学博物館(発表会)
主催 : GCOE「知識循環社会のための情報学教育研究拠点」、京都大学大学院情報学研究科、京都大学経営管理大学院
共催:京都大学大学院工学研究科、京都大学学術情報メディアセンター
参加費:無料
ホームページ:http://www.ai.soc.i.kyoto-u.ac.jp/design/index.html
第1日、第2日は京都リサーチパークで行われ、参加者は課題解決のためのブレーンストーミングやプロトタイプの作成に取り組み、第3日は京都大学総合博物館で成果の発表会を実施しました。
サマーデザインスクールでは、こうした演習を、FBL(Field Based Learning:問題発見型学習)あるいはPBL(Problem Based Learning:問題解決型学習)と呼んでいます。FBL/PBLを効果的に進めるために、各テーマで用いるデザイン理論やデザイン手法が参加者に示されました。課題として与えられた以下のテーマは、いずれも実社会の課題を扱ったもので、事情に詳しい自治体や企業の当事者が協力者として参加しました。
サマーデザインスクール2011 テーマ一覧
近年、海外では「デザイン」を冠する大学院や研究所が数多く設立されています。ここでの「デザイン」は、グラフィックデザインやプロダクトデザインばかりではなく、社会のシステムやアーキテクチャのデザインをも含みます。エネルギー問題や減災・復興など、社会の複合的な問題を解決するには多様な専門家の協業が必要です。本スクールは、高度な専門性を有する研究者(大学院生)が協力して問題を解決するための、共通言語としての「デザイン」を学ぶ場です。以下に示す参加者のアンケートから、サマーデザインスクールが大きな支持を得たことが分かります。
・内容は期待通りか:
期待を超える: 60.7% 期待通り:28.6% 期待したほどではない:10.7%
・テーマ実施2日+成果発表1日という期間はどうだったか:
長い:0.0% 丁度良い:69.2% 短い:30.8%
・テーマ活動のカリキュラムのボリュームはどうだったか:
多かった:10.7% 適当であった:80.4% 少なかった:8.9%
・専門家としての知識をテーマに反映できたか:
十分反映できた:25.5% 少し反映できた:48.2% 反映できなかった:26.8%
・デザイン理論・デザイン手法を実践的に学べたか:
十分できた:60.7% それほどできなかった:37.5% できなかった:1.8%
・グループワークに積極的に取り組めたか:
十分できた:85.7% それほどできなかった:12.5% できなかった:1.8%
・来年夏のサマーデザインスクールに参加するか:
参加したい:78.8% 参加したくない:1.9% 参加できない:19.2%