ワークショップテーマ
F-05 オオサンショウウオの棲みやすい河川をデザインする
株式会社奥村組 ほか
株式会社奥村組 ほか
本テーマでは、世界最大級の両生類であるオオサンショウウオの抱える課題の解決策を、河川設計(河川デザイン)のアプローチから議論していきます。その背景として、河川整備は人の安全な生活にとって欠かせませんが、川で生活するオオサンショウウオの生息環境を減少させてきました。また、国産のオオサンショウウオは人により持ち込まれたれたチュウゴクオオサンショウウオとの交雑も問題となっています。
生物分野と土木分野の視点からのレクチャーと、野外調査でオオサンショウウオと生息環境を実際に観察しながら、これら二つの課題を解決するにはどのような河川デザインが必要か探っていきます。
また、生き物から技術開発のヒントを得るバイオミメティクスに関するワークも体験します。
教育目標
オオサンショウウオを例として、生物多様性の保全や、人と自然の共生に重要な土木技術について理解を深めていただきます。また、バイオミメティクスに関する基礎的な知識も習得し、技術的課題を解決するアイデアを生み出す手法を学びます。本テーマ全体を通して、社会課題に対する生物学と工学の学際的なアプローチの方法を学んでいきます。
実施者
氏名 | 所属 | 専門分野 |
---|---|---|
サクル モハメド | 株式会社奥村組 | 土木 |
ルーカス カイザー | 株式会社奥村組(インターン生) | 土木 |
木本 朝美 | 株式会社奥村組 | 環境 |
長 千佳 | 株式会社奥村組 | 建設環境 |
橘 悟 | 京都大学大学院人間・環境学研究科人間・環境学専攻 | バイオミメティクス(生物規範工学) |
スケジュール
1日目
午前
- オープニング
- WS1
- ミニレクチャー:
(1)「テーマ紹介:オオサンショウウオの棲みやすい河川をデザインする」
(2)「オオサンショウウオについて」
(3)「交雑問題と取り組み事例の紹介」
- オオサンショウウオの観察
午後
- WS2
- グループワーク:「オオサンショウウオの保全と交雑について」
- ミニレクチャー:「河川整備の役割、グリーンインフラの取組」
- グループワーク:「理想の河川デザインとは」
- 野外調査について注意点、観察してほしいポイントの解説
夜(時間外活動)
2日目- 時 間:17時半〜20時半(遅くても21時までには解散)
- 行 先:鴨川(会場から徒歩で移動します)
- 持ち物:着替え、飲み物
(胴長・ライト・網などの基本的な装備は実施者で準備します)
午前
- WS3-1
- 個人ワーク:野外調査についてワークシート作成
- 発表、フィードバック
- ミニレクチャー:「グリーンインフラの取組」
- WS3-2
- グループワーク:「オオサンショウウオの保全と交雑問題を解決する河川設計」
- 発表、フィードバック
午後
3日目- WS4
- ミニレクチャー:「技術的課題とバイオミメティクス」
- グループワーク:ディスカッション「解決したい技術課題(建築土木関係)から生物を探す」
- グループ発表、フィードバック
※このワークは、F-04のテーマと合同で行います
午前
- プレゼンテーション準備
午後
- プレゼンテーション
その他
実施形態 | 対面形式 |
---|---|
時間外活動 | あり(1日目夜 3時間程度 オオサンショウウオ夜間調査) |
定員 | 6名 |
最小催行人数 | 2名 |