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04 外国人が求めている「日本食」とは?
―日本食のグローバル化に向けて―
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日本のサービス産業のグローバル化は、日本の経済成長において重要課題であり、なかでも日本食は、日本が世界に誇るコンテンツの一つです。日本食は海外でも人気を博していますが、観光立国を目指す日本にとっては、国内においても訪日観光客に向けた日本食が必要です。こうしたビジネス機会を日本企業が獲得するためには何が必要なのか、ぜひ一緒に考えましょう。

実施者
氏名 所属 専門分野
鈴木 智子 京都大学経営管理大学院 マーケティング
白根 英昭 mct.inc. エクスペリエンスデザイン
石原 志保 mct.inc. エクスペリエンスデザイン
杦木 陽一 mct.inc. エクスペリエンスデザイン
Eric Frey mct.inc. エクスペリエンスデザイン
課題内容

現在、世界規模で日本食がブームである。アジア、アメリカ、ヨーロッパの至るところで、スシやラーメンを始めとしたさまざまな日本食が人気を博している。しかし、海外にある日本食店の多くは外国企業によって経営されており、日本企業は残念ながらこうした市場機会をとらえきれていない。これはなぜだろうか。
 仮説の一つとして、日本人が客観的に自文化商品を見ることができず、市場のニーズに応える能力が弱いということが考えられる。日本食など、日本の文化に根差した文化的商品のグローバル化においては、日本人はつい「本物らしさ」に強いこだわりを見せてしまいがちである。しかし、日本人が提供したい本物の商品と市場が求めている商品には、ギャップが生じていることもあるのだ。
 日本食のグローバル化を促進させ、そして日本企業が新たな市場をとらえるためには、客観的に日本食を見る視点を獲得し、日本国内で成功してきた既存ビジネスとはまったく異なる新規ビジネスをデザインする能力が必須である。本テーマでは、こうした能力の獲得に向け、顧客経験を理解するツール Clue ScanTM を使用した五感を用いた空間解析を経て、外国人にとっての日本の食文化の新しい経験を創造する。

教育目標
  • 顧客視点で物事を見て、既存のビジネスモデルにとらわれない、新しいビジネスを創造するプロセスを経験
  • 自らが経験したことのないことを経験し、馴質異化/異化馴質を体験(慣れ親しんだものや体験を見たことも体験したこともない異質なものとして認識し、体験すること)
デザイン理論・手法
【デザイン理論】

顧客視点によるサービス・デザイン

【デザイン手法】

Clue Scan™(Experience Engineering Inc.によって考案された顧客経験の評価ツール)。顧客の目を通して意識的/無意識的に感じられる経験の手がかりをスキャニングし、評価するための体系的な手法。

スケジュール
1日目
午前
  • ブリーフィング
午後
  • Clue ScanTM ステップ1 スキャン
  • 京都の食に関するサービスを日本人/外国人の視点でスキャンする
    「日本人が知っている/経験しているけれど、外国人が知らない/経験していないこと」
    「外国人が知っている/経験しているけれど、日本人が知らない/経験していないこと」
    「日本人も外国人も知らない/経験していないこと」
2日目
午前
  • Clue ScanTM ステップ2 分析
  • 日本的なもの/日本と関係なく良いもの、共通していること/違うこと
    インサイトを分類する
午後
  • Clue ScanTM ステップ3 アイディエーション
  • 日本人/外国人の体験のずれを補正し、外国人にとっての日本の食文化の新しい経験を創る
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備(KRP)
午後
  • プレゼンテーション(KRP)