15 Scannable KYOTO /知のエコロジー・新京都学派のサロン
- 文脈を探索し、文脈をデザインする -

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フィールドワークを駆使していかにデザインに必要な要素を分析、抽出し現代に求められる「知のサードプレイス・シェア空間」である「サロン」をデザインすることに挑む。参加者(建築系、情報学系、デザイン系、教育学系、経営学系学生など社会人も含めて)が集結して「知の創発の場」のプラットフォームデザインへ。
実施者
氏名 |
所属 |
専門分野 |
山内 裕 |
京都大学 経営管理大学院 |
サービスデザイン |
辻 邦浩 |
Kunihiro Tsuji Design |
環境デザイン
サービスデザイン
|
加納 圭 |
滋賀大学 教育学部/京都大学
物質-細胞統合システム拠点 |
コミュニケーションデザイン |
中村 孝之 |
京都女子大学/生活空間研究室 |
住環境デザイン |
平野 愛 |
株式会社 写真とプリント社 |
生活空間写真 |
課題内容
今夏の8月29日、かつて知のサロンであった梅棹忠夫(京大名誉教授、国立民族学博物館名誉館長)の北白川の自邸がギャラリー&カフェ「ロンドクレアント」として復活する。
この機会に、2012,2013,2014とサマーデザインスクールにおいて3回連続で実施してきた「コミュニケーションカフェのデザイン」シリーズのフィールドを今回は、
大阪からコンセプトの源泉である京大吉田キャンパスとその周辺エリアに移して「現代のサロンをデザインする」ことをテーマとして実施する。そして、今西錦司(生態学)、桑原武夫(フランス文学)、梅棹忠夫(文化人類学)ら新京都学派のベース基地としての「京大人文科学研究所」、知のサロンとしての「近衛ロンド」ゆかりの地を巡りながら、かつての知のエコロジーを循環させ、研究者のみならず多様な人々が集り圧倒的な発信力・実行力を発揮した「知のコミュニケーション」の「状況」「場」の検証と分析、そして現代に残るそのコンタクトポイントの次代に引き継ぐためには何を抽出し、具体化すべきなのかを求めてフィールドワークする。そして、そこから抽出される普遍性と時代性の相関の文脈を検討し、現代に求められる「サロン」を具現化させる文脈をソフト・ハードの両面でデザインすることを試みる。
テーマ名の「Scannable」とは本FBL参加者に求める「探索、分析し、デザインしてみせる」という能動的なデザインスタンスを示す。「場」の気配を切り取るデータ取集手法として「写真を撮る行為」を駆使し、その状況をフィールドノートに言語化し、多様な資料を駆使して分析を試みる。アウトプットとしてはソフト面として地図上に浮き上がらせる「知のエコロジーマップ(知の相関図)」のデザイン、ハード面としてコミュニケーションのデザインに必要な要素を導き出しながら空間デザインを試み、現代に必要なサロンの「状況」「場」としての「プロトタイピングを行う。
教育目標
人を介してのコミュニケーションサービスデザイン,空間としてのゾーニングデザイン,それらを統合するために質問力,観察力,ネットワーク力,実験力のそれぞれの行動的スキルを発揮し,更にそれらを関連づけられる認知的スキルを持つことを学ぶ.
デザイン理論・手法
【デザイン理論】・【デザイン手法】
- エスノグラフィー
- カルチャルプローブ
- グラウンデット・セオリー・アプローチ
- 空間デザイン・環境デザイン
スケジュール
1日目
午後①
(京大周辺へ移動)
- 京大北門周辺:進々堂(カフェ)
- 北白川周辺 梅棹忠夫邸(rondokreanto)
京大人文研分館(東アジア人文情報学研究センター)
銀月アパート(学生共同住宅)
午後②
- 東一条周辺(旧京大人文研など)
- 近衛通り周辺:京大楽友会館(内部の会議室にてディスカッション)
京大吉寮
2日目
午前
(京都府立図書館にて)
- 京都府立図書館からの資料提供(京都のサロン関係資料)
- 図書館内で資料収集
午後①
(京大周辺、京都府立図書館にて)
グループに分かれて
- 図書館内のルームにて収集したデータをもとに分析、抽出ワーク(グループA)
- 再度、京大周辺にて情報収集ワーク(グループB)
午後②
(京都府立図書館にて)
- 京都府立図書館のルームにて統合ワーク(グループA,B)
最終日