関係者・関係組織
実施者
西尾 泰和(サイボウズ・ラボ株式会社)
竹迫 良範(サイボウズ・ラボ株式会社)
課題内容
変化の激しい現代の社会では,環境に適応するために常に「学ぶ」ことが必要です.しかし,学校での学びと違い,環境に適応するための学びは「教科書に正解が書いてある」ものではありません. 一体どうやって学べばよいのでしょうか?
みなさんは「学び」という言葉から「一人で机に向かって教科書の問題を解く」というイメージを連想するかもしれません. しかし教科書のない学びでは「盲点に気づく」ことが重要です.「あなたの物の見方」では見落としてしまっているものがあります.それが盲点です. 他者とのコミュニケーションで,別の物の見方を知り,自分の「まだ学んでいないもの」に気づくこと,これが学びの第一歩です.
本ワークショップの目的は,参加者各個人が自分の学び方を振り返り,問題点と盲点を見つけ,改善案を考案すること,つまり「学び方のデザイン」です.そのため, まず最初の一歩として,参加者の皆さんが以下の3点を組み合わせ,繰り返すことで自分自身の盲点に気づくことを目指します.
・ 参加者が自分自身の過去の学び方を振り返り,解決すべき問題が何であるかを考える
・ 認知心理学・脳科学・科学哲学などの研究が提供する知見を学ぶことで視野を広げる
・ 思考を書き出し,バックグラウンドの異なる他の参加者と共有することで,盲点に気づく
その後,得られた盲点の気付きを元に,各個人が自分の学び方をどうすれば改善できるかを考え,成果報告会で発表します.
教育目標
・ まず,以下の3点を組み合わせ,繰り返す
- 参加者が自分自身の過去の学び方を振り返り,解決すべき問題が何であるかについて考える
- 認知心理学・脳科学・科学哲学などの研究が提供する知見を学ぶことで視野を広げる
- 思考の過程を書き出し,バックグラウンドの異なる他の参加者と共有することで,盲点に気づく
・ その後,盲点の気づきを元に,各個人の学び方の改善方法を考える
この一連の流れを通じて,抽象物をデザインする方法を体験し,デザイン能力を身につける.
デザイン理論
参考文献は以下の通り.講義形式で下記の理論を学習する.
- 川喜田二郎のKJ法・中山正和のNM法
- 野中郁次郎のSECIモデル
- トーマス・H・ダベンポート, ローレンス・プルサック “ワーキング・ナレッジ 「知」を活かす経営”
- C・オットー・シャーマー "U理論"
- Dave Gray, et. al. “ゲームストーミング 会議,チーム,プロジェクトを成功へと導く87のゲーム”
デザイン手法
下記の手法について講義を実施し,ワークにおいて実践する.
- ブレーンストーミング・ブレインライティング
- KJ法・NM法