テーマ

伝統的木造住宅の耐震診断・耐震改修促進策のデザイン
関係者・関係組織
実施者
林 康裕(京都大学工学研究科建築学専攻)
多幾山 法子(京都大学工学研究科建築学専攻)
木村 忠紀(京都府建築工業組合)
生川 慶一郎(京都市住宅供給公社)
課題内容
京町家は、歴史都市京都の景観をかたちづくる重要な構成要素である。 しかし、花折断層などに起因した直下型地震が発生した場合には、倒壊する可能性も高い。 耐震診断・耐震改修の促進が急務であることは論を待たないが、そのためには、診断法や改修法の構築などのハード面での取り組みだけでなく、行政による補助制度の改善(行政としての費用対効果や助成制度の実効性)、建設関連業者の協力体制強化、住民心理を考慮した意思決定支援など、ソフト面でも多くの課題と改善点が存在している。
本課題では、京町家を対象として、
  1. 京町家の耐震安全性
  2. 伝統構法木造建物の耐震診断法や改修法
の実際を現場で体感するとともに、ハード面・ソフト面で山積する多くの課題を実感するとともに、十分に耐震診断・耐震改修の促進が進まない現状に対するブレークスルーを行うべく、それらの促進策のデザインを行う。
教育目標
極めて実際的な課題に対して、フィールドワーク/ブレーンストーミング/アイデアスケッチの作成など問題発見から、デザイン提案・評価までの一連の工程を経ながら、課題の本質と重要性に気づく。
デザイン手法
下記の手法についてミニ講義を実施し、ワークにおいて実践する。
  • フィールドワーク/エスノグラフィ
  • ブレーンストーミング、KJ法
スケジュール
一日目
午前
  • オリエンテーション/アイスブレーキング
  • ミニ講義「京都の地震環境」、「京町家の構造的特徴と地震時挙動」、「京町家に適した耐震対策」を行う。
午後
  • 京町家2棟の見学と町並み散策を通じて、京町家の実態を体感しながら京町家の実態について解説することで、イマジネーション能力を高める。
ニ日目
午前
ミニ講義「京都市の耐震対策補助事業」を行う。
ブレーンストーミングによる発散的思考と情報デザインによる収束的思考を用いたグループワーク(会場:KRPを予定)
午後
  • 耐震診断・耐震改修促進策のコンセプト立案に関するグループワーク
三日目
午前
  • 発表会の準備
午後
  • プレゼンテーション