関係者・関係組織
実施者
粂 直人 (京都大学 情報学研究科)
岡本 和也(京都大学 医学部附属病院 医療情報企画部)
吉原 博幸(京都大学 情報学研究科)
課題内容
診療プロセスは,医療の安全性と効率化を基本として構築されている.従来の医療従事者の目線からの診療プロセスの組み立てに対して,
近年,患者の診療体験に基づく医療の質の再評価の必要性が語られるようになりつつある.
本ワークショップでは,近未来の技術と制度設計により,日常の健康管理と受診の体験がいかに変わりうるかのビジョンを提示することを目的とする.
座学により,患者体験にもとづく医療と安全の問題点を概説し,かつ患者体験の背景にある現在の医療情報のシステム・制度・倫理に関して俯瞰する.
ブレインストーミングにより,どのような技術と制度設計が患者体験を向上させるか,健康・診療サイクルに則って各プロセス毎のコンセプトを構築する.
最後に,コンセプトをカスタマージャーニーマップに展開し,各シーン毎にムービークリップを挿入して近未来の健康管理×診療サイクルをシナリオベースの疑似体験として提示する.
デザイン手法
- ブレーンストーミング:健康管理・受診シナリオを構成するシーンの構成と技術・制度要件の抽出
- KJ法:コンセプトを提示する際の最適なシナリオ設計の構築
- カスタマージャーニー:小さなムービークリップの連結による患者体験の構成
参考文献
山崎和彦、「エクスペリエンス・ビジョン ユーザーを見つめてうれしい体験を企画するビジョン提案型デザイン手法」、丸善出版、(2012)
スケジュール
一日目
午前
擬似的な患者体験を通じた現在の診療プロセスの概説,および医療と安全,健康管理にまつわる問題点の提示と解説
午後
医療・健康情報の流通基盤,法整備,臨床研究等,医療と社会の関連に関する背景の解説
ニ日目
午前
- ブレインストーミング:どのような患者体験が医療と健康をシームレスにつなぐ医療と社会デザインとなりえるかに関する議論
午後
- 健康管理と診療連携のコンセプト設計および患者体験のシナリオ設定
- 体験シナリオに基づくムービークリップの作成
三日目
午前
発表準備
午後
プレゼンテーション