テーマ

人とクルマのコミュニケーションデザイン
―より良いクルマ社会を目指して―
関係者・関係組織
実施者
丹羽 伸二 (株式会社デンソー HMI研究室)
堀口 由貴男(京都大学大学院工学研究科 助教)
課題内容
市街地における自動車は、安全・省エネ・環境汚染などの観点から自動運転化・小型化・低速化が方向性として考えられる。 また、交通事故死亡者を状況別で見てみると、歩行中の死亡者が乗車中を抜いて第1位となり、今後、自動車と歩行者が安全に共存するためのコミュニケーションが重要になると予想される。

本ワークショップでは、市街地において歩行者とクルマが安全・安心に通行するための新しいコミュニケーションをデザインする。 実際の場面の観察・分析によって根本的な問題を抽出し、具体的シーンを想定しながら、自動車に関するこれまでにないサービス・システム・製品を考案する。
教育目標
普段、何気なくとっている行動の中から本質的な問題点を発見できることを体験し、日常を従来と異なった視点で観察する姿勢を見に着ける。
デザイン理論・デザイン手法
エクスペリエンス・ビジョン[1]やContextual Design[2]に含まれる手法を利用し、本質な問題を理解して新しい価値を生み出すこと目指す。 フォトエスノグラフィーやワークモデル分析によってコミュニケーションにおける問題点を抽出し、ブレインストーミングやストーリーボード/プロトタイピングによるシナリオの創造・可視化をひと通り体験する。

[1]山崎和彦ほか、「エクスペリエンス・ビジョン ユーザーを見つめてうれしい体験を企画するビジョン提案型デザイン手法」、丸善出版、(2012)
[2] H.Beyer, K.Holtzblatt「Contextual Design: Defining Customer-Centered Systems (Interactive Technologies)」、(1997)
スケジュール
一日目
午前
  • オリエンテーション
    • アイスブレーク
    • 背景・取り組み内容の紹介
午後
  • コミュニケーションにおける問題の抽出
    • フィールドワークによる行動観察
    • 行動の分析
ニ日目
午前
  • コミュニケーション手順の設計
午後
  • コミュニケーション方法の具体化
    • ストーリーボードまたはプロトタイプの制作
三日目
午前
  • 発表の準備
午後
  • プレゼンテーション