ワークショップテーマ
F-06 不便益のあるモノゴトのデザイン
京都先端科学大学
京都先端科学大学
工学系のデザイン分野では、効率化や自動化という設計指針があまねく採用され,人間機械系においてさえも他の指針が見当たらず,この指針が採用されてしまうという問題があります。この問題は,コロナ禍の巣篭もり需要において「有意義な時間を過ごしたい」という人間の欲求が顕在化したことによって,更に顕著になりましたが,従来よりエクスペリエンスデザインというスローガンで,新たなモノゴトを作り出す立場の人たちは,理解していました.それでは,効率化や自動化に代わる指針として何が採用できるでしょうか.
この新たな問題に対して,京都大学デザインスクールにて「不便益」が実践されました.これは,不便の益:benefit of inconvenienceをユーザに与えるようにモノゴトをデザインすべしという指針であり,それに基づいて様々な対象の新たなデザインが指向されたのです.また,日本インダストリアルデザイン協会の主催する学生デザインコンペでも,2017年から数年間連続して不便益がデザインテーマに採用されています.
対面での京都大学サマーデザインスクールができない間は中断されていたこの実践を,本テーマで復活させます.不便益という考え方について議論し合い,多くのデザイン例をサーベイした後,「ユーザに不便益を与えるモノゴトをデザインする」を参加者に実践していただきます.
実施者
氏名 | 所属 | 専門分野 |
---|---|---|
川上 浩司 | 京都先端科学大学 工学部 | システム工学 |
スケジュール
1日目
午前
- ミニレクチャー:「不便益」
- 不便益について(ブレインストーミング)
午後
2日目- 事例収集(相互インタビュー)
- 事例収集(フィールドワーク(京都市内吉田地区)とウェブ調査)
午前
- 問題再定義(グループディスカッション),デザイン案生成,プロトとテスト
午後
3日目- イテレーション
午前
- 発表会準備
午後
- 発表会
その他
実施形態 | 対面形式 |
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時間外活動 | なし |
定員 | 6名 |
最小催行人数 | 3名 |