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20 通信販売を不便にしてみる
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不便益とは聞きなれない言葉だと思いますが,効率一辺倒のデザインでは立ち行かない,または本質を外してしまうフィールドでは,不可欠なのです.

実施者
氏名 所属 専門分野
川上 浩司 京都大学デザイン学リーディング大学院 システムデザイン
谷 俵太 関西大学総合情報学部 エンタメ論
葭 範夫 日豊社 広告代理
蘇理 光宏 日豊社 広告代理
井村 拓也 日豊社 広告代理
課題内容

便利の代名詞のようにも使われる通信販売.早い安いで便利になった通販業務.しかし,このまま便利さを増してゆけば良いのだろうか?

豊富な品揃えの中から好きなものを選べるのは便利なことのはずだった.それなのに,選ぶのに頭を使うのが不便だと「ワンプッシュでいつものお気に入りが発注できるボタン」が売られている.便利は社会を豊かにしてくれるはずなのに,ワンプッシュボタンを押すことが豊かとは思えない.

遡って,通販というシステム自体をリデザインしてみよう.その時のキーワードは「不便」である.便利を闇雲に追い求めて何だか変な方に行きそうなら,逆に新しい不便を導入して新たな仕組みを考えるのだ.

不便の効用を「不便益」と呼んで議論を重ねている不便益システム研究所のメンバが,デザインワークをサポートする.

教育目標

人を含む系(システム)をデザインする際には,効率化(自動化を含む)や高機能化以外にも指針があり得ることを,デザイン実践を通して理解する.さらに,その具体的指針の一つとして不便の効用を採用する場合の,メソッドを知る.

デザイン理論・手法
【デザイン理論】
  • 不便の効用を活かすというデザイン指針を,実施者(川上)がレクチャーする.
【デザイン手法】
  • IDEOの人間中心設計プロセス(inspiration, ideation, implementation)を用いる.また,その時のアイディエーションには,問題解決型・価値発掘型・創発型の3つのメソッドを適用する.
スケジュール
1日目
午前
  • アイスブレーク
  • インプット「不便益システムデザイン」
  • インプット「通販の便利を提供してきたが」
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • アイディエーション1「価値発掘型」
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • アイディエーション2「問題解決型」
2日目
午前
  • アイディエーション3「創発型」改め「100本ノック型」
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • プロトタイピングによる肉付け
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • プレゼンに向けたアイデアの精緻化
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備(KRP)
午後
  • プレゼンテーション(KRP)