テーマ詳細
13 制約から生まれる新しいデザイン
空間デザインの思考プロセスを体験することで、普段とは一味違った、新しい視点、考え方を発見することができます。少しでもデザインが作られていくプロセスに興味のある方は是非ご参加ください。
実施者
氏名 | 所属 | 専門分野 |
---|---|---|
稗田 優 | 丹青社 デザインセンター コミュニケーションデザイン局 | ビジネス空間デザイン |
釼持 祐介 | 丹青社 デザインセンター コミュニケーションデザイン局 | 商業分野インテリアプランニング |
菅波 紀宏 | 丹青社 経営管理室計画課 | マーケティング・外部連携 |
課題内容
株式会社丹青社はあらゆる空間(博物館、商業施設、各種専門店、ホテル、展示会など)の企画、デザイン、施工、運営までを手掛けており、デザイナーやプランナーが、日々様々なクライアントのオーダーに応えながら空間を作り上げています。
実際のデザインプロセスでは、案件ごとに調査を実施し、その中で課題を明確にしながら、プロジェクトが目指すべき姿を導きだしていきます。マーケット、ブランド、敷地条件、ターゲットなどの情報を収集していく過程で、課題が次第に明確になっていきます。
収集した情報の中には、法規的・空間的な条件、予算や納期などの様々な“制約”があり、そういった“制約”のなかでの試行錯誤を通してプロジェクトの実現を目指していきます。
今回のワークショップでは京都にある「待合」の空間をテーマにいくつかの待合の場のフィールドワーク調査を行い、そこで得たニーズやシーズによって課題を抽出、アイデアを拡散させ、その後、擬似的に用意した様々な“制約”による強制思考を行うことを通して、新しい待合いの空間を作り上げることを目指していきます。
教育目標
- フィールドワークによる情報収集を通して、現地の状況から課題を発見する目を養ってもらいます。
- フィールドワークで得た情報を元に、複数のアイデアや視点をデザインツールによって掛け合わせ、その後、優先順位付けや論理的思考によってアイデアを収束し提案に落とし込んでいきます。そのプロセスを踏まえることで魅力的な空間づくりに繋がっていくことを理解してもらます。
- デザインツールによる制約の中での強制思考を行うことで、新しいアイデアが創出されることを体験してもらいます。
デザイン理論・手法
【デザイン理論】
【デザイン手法】
- 仮説→調査(フィールドワーク)→仮説検証→課題抽出
- 課題と調査情報を元にしたアイデアの拡散
- 強制思考によるアイデアの収束
【デザイン手法】
- 4WDブレスト(WHO,WHEN、WHERE、WHAT、DO) 複数人でのアウトプットを行うことによって比較が行われ、自分の考えのバイアスを認識することで調査前の目を養います。またアイデアの拡散時には他人のアイデアとの掛け合わせを行うことで、新たなアイデアの創出を促します。
- フィールドワークシート:ネガティブ要素/ポジティブ要素/現地にいた人/アイディアフラッシュの4項目で構成。 客観的な目線とユーザーとしての感想の両方をフィールドワーク時に記述。
- 強制思考カード アイデアを考える際に、ランダムに配られる制約カードに従い思考をすることでアイディアの拡散を促します(例:「逆転」、「組み合わせ」、「実際に考えられる諸条件」「顧客の要望」など)
アイデアの創出に必要な情報を効果的に収集、整理していきます。
スケジュール
1日目
午前
- ワークショップ概要説明
- フィールドワークのレクリエーション
午後①:昼食~コーヒーブレイク
- フィールドワーク
午後②:コーヒーブレイク~夕方
- フィールドワークの結果共有、まとめ
2日目
午前
- 1日目の振り返り
- デザインツールによるアイデアの拡散
午後①:昼食~コーヒーブレイク
- デザインツールによるアイデアの収束
- アイデアの共有と方向性の決定
午後②:コーヒーブレイク~夕方
- プレゼンテーション準備
最終日
午前
- プレゼンテーション準備(KRP)
午後
- プレゼンテーション(KRP)