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10 Industry 4.x ―「1/70億の欲しい」をデザインする―

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 もし普段何気なく使っているモノ全てが、自分好みに出来て、安価に手に入れられる社会が来たら、どんな「あなただけのモノ」が欲しいですか?
 このワークショップではマス・パーソナライゼーションによる将来のものづくりの姿から、「あなたの欲しい、あなただけのモノ」を作れるマス・パーソナライゼーションサービスをデザインします。

実施者
氏名 所属 専門分野
木藤 圭亮 三菱電機株式会社情報技術総合研究所 情報セキュリティ
山本 紘暉 三菱電機株式会社情報技術総合研究所 インタフェース
三島 俊輝 三菱電機株式会社デザイン研究所 UXデザイン
木津 久貴 三菱電機株式会社デザイン研究所 UXデザイン
課題内容

 もし普段何気なく使っているモノ全てが、自分好みに出来て、安価に手に入れられる社会が来たら、どんな「あなただけのモノ」が欲しいですか?

ドイツ政府が提唱しているIndusty 4.0では、マス・パーソナライゼーション生産(一人ひとりに合わせた大量生産)がキーワードの一つになっています。将来、一人ひとりに合わせた製品を大量生産できる技術が登場することで、製品(モノ)に新たな付加価値をもたらすとされています。

 このワークショップではマス・パーソナライゼーションによる将来のものづくりの姿から、「あなたの欲しい、あなただけのモノ」を作れるマス・パーソナライゼーションサービスをデザインします。

 本ワークショップは4部構成で行います。初めに「価値の理解」として、特殊な使い方をするエクストリームユーザーにインタビューを行い、既存の大量生産品を自らカスタム・パーソナライズしている事例を調査します。またフィールドワークを通じて、今回のワークショップでデザイン対象としたいモノを街中から探し出します。次に「手段の理解」として、生産技術のプロフェッショナルから、エキスパートインタビューを行ってマス・パーソナライゼーションの手段の理解を深めます。次に「アイディア創出」として、ビジュアルブレインストーミングを行い、価値と手段を掛け合わせることで強制発想を行います。最後に発想したパーソナライズドされたモノを使用するイメージを基に、ラピットプロトタイピング(寸劇や工作)を用いて、より良いものや新たな価値を発見し、より良いサービスを考えます。

これらの過程を通じて、アイディア発想プロセスの一端を体験してもらいます。

教育目標

本ワークショップ終了後、参加者が以下のことを理解できていることを目標とします。

  • エクストリームユーザーインタビュー/フィールドワーク/エキスパートインタビューを通じた情報収集
  • ビジュアルブレインストーミングを用いたアイディア創出手法
  • ラピットプロトタイピングによるアイデア改善の重要性

デザイン理論・手法
【デザイン手法】
■エクストリームユーザーインタビュー
 極端な利用の仕方をしているユーザーを対象にインタビューを実施し、その極端さの裏に潜む価値を抽出します
■エキスパートインタビュー
 Industry4.0の分野の専門家を対象に実施し、マス・パーソナライゼーションが可能とする未来を考察します
■フィールドワーク
 実際にモノが使われている現場を観察することで、有益な1次情報に触れます
■ビジュアルブレインストーミング
 視覚的な刺激物を用意し、右脳をフル活用したアイディア創出を行います
■ラピットプロトタイピング
 出てきたアイディアを簡易的に体験できるレベルにまで製作し、そこからフィードバックを抽出します
スケジュール
1日目
午前
  • アイスブレイク
  • 価値の理解①「デザイン対象の探索~大量生産品から~」
  •  →世の中の大量生産品に妥協している点などをディスカッションして、大量生産品の「こうだったらいいのに(マイナスの価値)」を理解する
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • 価値の理解②「エクストリームユーザーインタビュー」
  •  →パーソナライズされたモノの価値を理解する
     ※京都市内の職人さんにパーソナライズされたモノの価値についてインタビューを実施します
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • 価値の理解②「気づきの共有」
  •  エクストリームユーザーインタビューの結果から示唆を抽出する
2日目
午前
  • 手段の理解「エキスパートインタビュー」
  •  生産技術のプロフェッショナルに将来の製造技術についてインタビューし、マスパーソナライゼーションによって可能となる未来をより具体的に想像する
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • アイディア創出「ビジュアルブレインストーミング」
  •  価値と手段(視覚的情報)を掛け合わせることで強制発想を行う
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • アイディア検証「ラピットプロトタイピング」
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備(KRP)
午後
  • プレゼンテーション(KRP)