デザインは創造行為ですが、創とは傷を付ける事。まっ白い紙に鉛筆で傷を付ける事から創造は始まります。創を傷としてでは無く表現された情報として扱える能力こそが創造力なのです。アイディア展開は傷を如何に多く出せるかがポイントです。
氏名 | 所属 | 専門分野 |
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塚田 章 | 京都市立芸術大学美術研究科 プロダクトデザイン/産業工芸意匠領域 | プロダクトデザイン |
石田 亨 | 京都大学 情報学研究科 社会情報学専攻 | 人工知能マルチエージェントシステムフィールド情報学 |
坂田 岳彦 | 嵯峨美術短期大学 美術学科 デザイン分野 グラフィック・広告デザイン領域 | グラフィックデザイン、ビジュアルコミュニケーション |
村井 陽平 | 京都市立芸術大学 美術学部 プロダクトデザイン専攻 | プロダクトデザイン |
村井 菜月 | 金沢美術工芸大学大学院 修士過程 | プロダクトデザイン |
京都市では、平成17年に「京都市みやこユニバーサルデザイン推進条例」が施行された。条例の前文には「ここ京都では,長い歴史の中ではぐくまれてきた支え合いの精神,芸術,技術等の京都が有する多様かつ豊かな蓄積により,個性豊かで先駆的な生活文化を生かした活力ある社会が築かれてきた。このような京都が,情報化,国際化,少子長寿化その他の社会経済情勢の変化の中で,将来にわたって,活力ある社会を形成し続けるためには,市民一人一人の多様な価値観や暮らし方が尊重されるようにしなければならない。
これまでも,本市においては,自治の伝統,もてなしの心,ものづくりの文化その他の京都固有の文化を生かしながら,高齢者や障害者の社会参加への支援,子どもを安心して生み,育てることができる環境の整備,建築物のバリアフリーの促進その他の多様な考え方や生き方が尊重される社会の実現に向けた歩みを進めてきた。その歩みをより強く確実なものにしていくためには,京都が有する多様かつ豊かな蓄積にユニバーサルデザインを採り入れ,年齢,性別,言語,習慣,心身の状態にかかわらず,すべての人にとってできる限り生活しやすい社会環境の整備に積極的に取り組む必要がある。」と示され、敢えて“みやこユニバーサルデザイン”という言葉を掲げ、総合的な推進を目指している。
このワークショップのテーマは“京都でのユニバーサルデザイン”である。京都では海外からの観光客は増加の一途で、東京オリンピックの開催を控えさらに増大すると言われる。これら京都を訪れる方々に対する配慮はユニバーサルデザインとして重要であるが、観光客の増加により京都に生活する方々にとって住み慣れた環境が変化してしまうという問題も生じていて、訪れる人、生活する人の双方に目を向けたユニバーサルデザインの構築が急務である。本ワークショップでは京都に育まれた生活・文化を押さえながら京都に相応しい実践可能なユニバーサルデザインのアイディア創出を試みる。このワークショップの成果は京都市の進める“みやこユニバーサルデザイン”にも貢献できると期待される。