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テーマ詳細

09 センシング技術による母子健康の未来
Future of maternal and child health through sensing technology
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この課題はすべての人に共通なトピックを議論します。国内からの参加者に加えて、留学生や外国人滞在者、訪問者など、様々な文化的、宗教的、地域的背景を持つ方々の参加を歓迎します。

*このテーマは主に英語で実施します。(日本語でのアシスト可)
実施者
氏名 所属 専門分野
佐藤 亨 京都大学大学院情報学研究科 電波工学
明和 政子 京都大学大学院教育学研究科 発達科学
David Butler 京都大学大学院教育学研究科 発達科学
課題内容

ICTの発達により、多くのセンサーが身近にあふれるようになりました。かつては医療機関で測定するものであった呼吸数、心拍数、血圧などのバイタル情報も小型な装置で手軽に計測できるようになり、これらの情報を日常的な健康管理に用いることで生活の質を高めることが社会の要請となっています。

しかしその一方で、企業や研究機関における機器開発の現場は、ともすれば技術が先行し、利用法や社会的影響の評価は後回しになりがちです。

この課題では、利用可能な技術の現状をふまえながらも、それに必ずしも拘束されることなく、少子化の進む社会での子育てのあるべき姿を多面的に議論し、センサー技術を用いた新しいサービスを提案することを目的とします。

子育ては、誰にとっても身近で切実な問題であるだけに、自分の周辺の狭い社会の慣習に縛られるおそれがあります。京都は多国籍の留学生や在日外国人が多く暮らす国際化社会でもあります。この課題では、これらの方々にも積極的に参加して頂くことで、世界的視野でこの問題を議論することを目指します。

教育目標

参加者はまず工学的観点から主にバイタルセンシング技術の概要を学習します。次に発達科学の視点からこどもの発育過程における心のはたらきの獲得の科学的理解について学びます。これらについてはショートレクチャーと共に、京都大学国際科学イノベーション棟の研究室を訪問して研究開発の先端に触れます。

これと並行して、多国籍の児童を預かる保育所などを訪問し、育児に関する問題のフィールドワークを行います。

これらの基礎に基づき、参加者自身の調査を加え、独自のアイディアに基づくサービスモデルのプロトタイピングとブレインストーミングを経て、母子の未来を切り拓くセンサー技術を用いた育児サービスに関する提案を行います。議論は原則として英語で行うことを想定しています。

デザイン理論・手法
【デザイン理論】

センシング技術および発達科学の基礎を学習(佐藤および明和が講義を行う)し、開発の先端状況を調査します。ただし特別な背景知識は求めません。


【デザイン手法】

ブレインストーミング、フィールドワーク(国際科学イノベーション棟研究室、保育所訪問など)、プロトタイピングなどを体験します。

スケジュール
1日目
午前
  • オープニング、オリエンテーション
  • ミニ講義「バイタルセンシング技術の基礎と現状」
  • グループ調査、フィールドワーク準備
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • 京都大学国際科学イノベーション棟(吉田キャンパス)見学
  • フィールドワーク(市内の多国籍保育所などを訪問)
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • ブレインストーミング
2日目
午前
  • ミニ講義「子育ての科学的理解」
  • グループ調査
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • プロトタイピング(サービスモデル構築)
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • ブレインストーミング
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備(KRP)
午後
  • プレゼンテーション(KRP)