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25 正しいデザインの発注の仕方
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デザイナーだけが色や形、空間の雰囲気を決めているのでは無い!ということを実体験してください。絵が描けなくてもデザインはできます。

実施者
氏名 所属 専門分野
釼持祐介 丹青社デザイン統括部西日本デザイン部プランニング課課長 商業分野インテリアプランニング
菅波紀宏 丹青社経営管理統括部経営管理室計画課課長 商業分野営業
大塚智明 丹青社デザイン統括部西日本デザイン部 商業分野インテリアデザイナー
課題内容

弊社はあらゆる空間(博物館、商業施設、各種専門店、ホテル、展示会)を企画、デザイン、施工まで手掛ける内装ゼネコンです。100名以上のインテリアデザイナーをかかえ、様々なタイプのクライアントのオーダーに対応しています。空間の用途、目的は実に様々で、決まりきった型どおりのものを作ることはほぼ無い、ワンメイクのカスタムオーダー空間を提供しています。

そのようなクライアントを日々お相手しているなかで一番重要なことは「いかにクライアントのオーダーを引き出すか?」です。空間のプロではない方から言葉を引出して、社内デザイナーに到達点を示し、的確に空間として表現することが仕事です。しかし、その到達点は実はクライアントから明確に提供されるというより、市場、ブランド、敷地、ターゲットなどの情報読み取りを通じてだんだんと明確にしていきます。クライアントの気づいていないこと。あるいはいろいろあって迷っていること。それを明確にして「到達点」を示すプロセスです。

今回は実際の店舗オーナーへのヒアリングや、実店舗やその周辺の調査を通じて疑似的に店舗改装を体験し、デザイナーへの指示書である「オーダーシート」、その作成の仕方を学ぶことまでを本テーマの趣旨としています。

教育目標

数ある要素の中から「問題を発見する」こと。そしてその問題に優先順位をつけるには論理的な思考が必要であることを学んでいただきます。論理思考に基づいた問題発見がベースにあって初めて、感性を駆使したデザインの領域に入っていけるのだということを感じてもらいたいです。

デザイン理論・手法
【デザイン理論】

「思い込みをはずし、現実を直視する目をつくる」

調査する前の想像→実際の情報収集(オーナーインタビュー、現地&周辺行動調査、心象調査)→想像とのギャップ、オーナーの意図とのギャップを認識→問題発見
という流れを取ります。実際の改善空間に落とし込むことは今回は実施せず、「具体的な問題」を抽出し、デザイナーに伝わるシートにまとめるまでを行います。

【デザイン手法】

「チームで考える、共有する」

  • 4WDブレスト(WHO,WHEN、WHERE、WHAT、DO)
  • 多人数で「場所の使われ方」を想像してアウトプットすることで比較し、自分の想像がいかにバイアスがかかった考え方をしてるか認識して調査前の「柔らか頭」を作ります。他人との掛け合わせも行い、新たな使われ方を想像するきっかけにも使用します。
  • メモ調査:ネガティブ-ポジティブ-実際にいた人-アイディアフラッシュ
  • 科学者としての客観的な目線と、ユーザーとしての素直な気持ちを現地を調査しながら記述。項目を各自色分けした付箋で書き出すことで共有。自分のアイディアに固執しない広い視点を作ります。
  • 付箋型問題抽出
  • メモ調査で作ったネガポジシートを基に、付箋の中で優先度を設定して並び替えることでその物件の持つ根本的な問題を抽出します。
  • 強制思考カード
  • 問題の解決策を考える際、ランダムに配られるテーマカードに従い思考することでアイディアの拡散を行います。
    (例:「逆転」、「応用」、「知る」、「エンタメ」、「ヘビーユーザー」など)
スケジュール
1日目
午前
  • 自己紹介→テーマの説明→仮想店舗、ブランド概要説明→頭を柔らかくするブレスト(4WD)
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • オーナーインタビュー(調整中。美々卯京都店orグランヴィアホテル京都を想定
  • ブレスト(4WD)の掛け合わせ
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • 現地調査:店内視察、周辺環境調査(メモ調査)
2日目
午前
  • メモ調査共有
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • 問題抽出(メモ調査付箋を使った優先度並べ替え)
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • オーダーシート作成
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備(KRP)
午後
  • プレゼンテーション(KRP)