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21 差の湯の会~お茶室で語る科学~
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お茶菓子やお花、そして懐紙などお茶会に必要な小道具を科学のテーマに合わせて選定し、対話の場面をデザインしていきます。文化と学問が融合する京都ならではのサイエンスカフェを一緒に作り上げていきましょう。

実施者
氏名 所属 専門分野
森 幹彦 京都大学学術情報メディアセンター 教育支援システム
奥本 素子 京都大学高等教育研究開発推進センター 科学コミュニケーション
北野 清晃 京都大学大学院情報学研究科/デザイン学大学院連携プログラム本科生 エスノメソドロジー
笠田 竜太 京都大学エネルギー理工学研究所 エネルギー科学
大手 信人 京都大学大学院情報学研究科 森林水文学
課題内容

差の湯の会とは、お茶会形式で科学者と市民が自分たちの違いを語り合う、科学コミュニケーションワークショップである。お茶会とは、全ての人が平等に楽しめるようにデザインされた日本伝統のコミュニケーションの場であり、差の湯の会では、その形式を活用し、お茶とお菓子、そしてしつらえなどを、対話のテーマである科学に合わせてデザインし、その空間で科学者と市民が語り合うことによって、科学者が一方的に知識を市民に披露する形ではない科学コミュニケーションを実現させることを目的としている。
 本ワークショップでは、科学者の話を聞き差の湯の会のデザインを考え、実施する。そして差の湯の会を観察し、各デザイン要素が科学の対話の場でどのように活用されているのかを参加者同士で振り返る。

教育目標

差の湯の会という対話型ワークショップにおいて、対話のテーマに合わせた空間や道具をデザインすることよって対話がどのように変化するのかを、実際にお茶会のデザインを考え、実施することによって学ぶことを目標とする。参加者は、実際にお茶菓子やしつらえなどを科学者の伝えたい内容を元に用意し、その道具を用いて科学者がどのように対話を展開するのか、そしてその道具によって市民側の発話はどう変化するのかを、お茶会場面の録画を振りかえることによって学んでいく。

デザイン理論・手法
【デザイン理論】
  • アフォーダンス
  • 環境が我々に与える影響がアフォーダンスという理論です。そのことを考慮しながら、対話の場面を作っていきます。例えば、サイエンスカフェで机があると人はメモをとりがちですが、机がないとメモをとらず相手と対話をする傾向があります。その場の目標に合わせて環境をデザインすることの意味を実践的活動の中で学びます。
【デザイン手法】
  • アナロジー
  • 親しみにくいテーマや知識であっても、相手の親しんでいる理論構造に当てはめ説明すると理解が進む、というアナロジーという説明手法を用いて、科学の内容を日常の道具や現象に置き換えて表現し、対話相手の理解を助けます。

スケジュール
1日目
午前
  • 本ワークショップについて
  • アフォーダンスとアナロジー
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • 科学者①のお話
  • 科学者②のお話
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • 茶室見学
  • お茶菓子の選定
2日目
午前
  • ワークシートのデザイン
  • 茶室のしつらえのデザイン
午後①:昼食~コーヒーブレイク
  • 差の湯の会の実施
午後②:コーヒーブレイク~夕方
  • 振り返り
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備(KRP)
午後
  • プレゼンテーション(KRP)