オープンデータをデザインし、文化都市京都を活性化するオープンデータ・コミュニティーに参加したい人集まれ!
氏名 | 所属 | 専門分野 |
---|---|---|
佐藤 彰洋 | 京都大学大学院情報学研究科数理工学専攻 | データ中心科学 |
清水 和孝 | 京都市 総合企画局 情報化推進室 | オープンデータ |
井上 卓也 | 京都市総合企画局情報化推進室 | 統計 |
西村 正貴 | 独立行政法人統計センター | 統計 |
これまで、行政組織内部で作成されるデータ(業務データ)や調査により得られたデータは統計という形で一部公表が行われてきた。このような統計は、政府統計または公的統計とよばれ、機械判読可能な形で統計データに誰もがアクセスし利活用できる環境が現在整いつつある。一方、行政業務データの一部をオープン化し誰もが利用できるようにすることにより、行政サービスの向上ならび市民参加型の行政サービスが可能となる事例が多数確認されるようになっている。このように公開されるデータはオープンデータと呼ばれる。オープンデータの活動においては、コミュニティーを形成しデータベースを共同作業により構築する必要がある。データの収集、データベースの構築、デバッグ、メンテナンス活動がこのコミュニティーを通じて行われる。更に、公開されたデータの利活用のためにもコミュニティーが必要である。このデータ収集と作成のためのコミュニティーとデータの利活用のコミュニティーとが有機的な相互作用を持つことがオープンデータの活動の成否の鍵を握る。
本課題では文化都市京都を活性化するためのオープンデータの獲得、収集のためのオープンデータコミュニティーをどのように設計すべきかについて参加者とのブレインストーミング、既存データの可視化と分析を通じて利活用を意図した企画の設計を3日間で行う。
政府統計(e-Stat)および京都市提供の統計オープンデータを用いた社会調査を通じて、参加者がオープンデータのシーズに気づき、データ可視化を通じて現実社会の様子を理解し、エビデンスベースでの社会問題発見と、問題解決方法について学習する。教育目標として以下の3点を挙げる。
データ分析と可視化に関しては”データサイエンティストの役割発見”と同様に行うが,本テーマはオープンデータコミュニティの設計に焦点を当てている点が大きな違いである.
社会調査法の統計調査の手法を基本として、オープンデータの技術的可能性について、ブレインストーミングとデータ分析を通じてアイデアを構築する。更に、共有されたアイデアをデータ分析結果に基づきエビデンスベースで段階的に選別することにより、2日目にオープンデータの収集カテゴリとその利活用ユースケースを設計する。
【デザイン手法】 ブレインストーミング、社会調査法、データ分析方法、データ可視化手法1日目に参加者とともにブレインストーミングを行いアイデアを集める。清水がオープンデータの現状について解説をする。西村が政府統計オープンデータに関するレクチャを行う。井上・林が京都市の状況に関するレクチャーを行う。さらに、2日目は、統計センターから政府統計として公開されているe-statの政府系統計オープンデータおよび京都市から提供される行政データのサンプルを用いて、データ可視化を行う。このように可視化したデータからのストーリーを作成し、社会的課題の発見とオープンデータコミュニティーのデザインを行う。