日本人学生、留学生、社会人など多様な文化的背景を持つ参加者を求めます。専門分野は問いません。
氏名 | 所属 | 専門分野 |
---|---|---|
Ishida Toru
石田 亨 |
Department of Social Informatics, Kyoto University
京都大学情報学研究科社会情報学専攻 |
Artificial Intelligence, Intercultural Collaboration |
Cho Heeryon
曺 喜蓮 |
Kookmin University
(South Korea) 国民大学校(韓国) |
Opinion Mining & Sentiment Analysis, Intercultural Collaboration |
Pituxcoosuvarn Mondheera
ピタクスワン モンティーラー |
Department of Social Informatics, Kyoto University
京都大学情報学研究科社会情報学専攻 |
Intercultural Collaboration |
Nakaguchi Takao
中口 孝雄 |
Department of Social Informatics, Kyoto University
京都大学情報学研究科社会情報学専攻 |
Service Computing, Intercultural Collaboration. |
世界の意見の対立は、各地での紛争の種となっている。意見の対立の原因は、政治、経済、文化、宗教など多様ですが、言語の違いが意思疎通を難しくしている面もあるでしょう。身近なところでは、外国を旅行すると不思議に思うことがあります。日本を旅行する外国人は、日本人がなぜ静かなのだろうと思います。日本人が海外に行くと、値切ってよいものかどうか迷います。尋ねても、簡単に分かるものではありません。
ネットでは機械翻訳が普及していますが、翻訳結果を見せても通じているかどうか分かりません。たとえ正しく翻訳されていても、意図が伝わったかどうか確認するのは簡単ではありません。それに、利用人口が少ないマイナー言語間には機械翻訳もありません。
言語が違っても世界が同じに見えたなら、相互の意思疎通は随分、容易になるでしょう。このワークショップでは、国際的なメンバーから構成されるチームで、言語の違いとその思考への影響を理解し、言語が違っても相互理解ができる仕組みを考案し提案します。
なお、本テーマのタイトルはガイ・ドイッチャーの「言語が違えば世界も違って見えるわけ(Through the Language Glass: Why the World Looks Different in Other Languages)」に基づいています。言語の違いが思考の違いに結びつくことを十分理解したうえで、機械翻訳が一般的となる近未来に、言語の違いを超えて伝え合う仕組みを考えます。
世界の文化と言語を様々な観点から俯瞰して理解する力を養います。(俯瞰力の獲得)
実施チームは、日本人、韓国人、タイ人の混成です。3日間の協働を通じて、国際交流の感覚が自然に身につきます。(国際感覚の獲得)
「どのような問題がどうして起きるのか」という思考の訓練を、「言語の違いによる誤解」という問題の追及を通して行います。(問題発見能力の獲得)
さまざまなデザイン手法を使って問題の解決法を提案する能力を養います。(問題解決能力の獲得)
コミュニケーションの支援ツールを開発するためには、コミュニケーションのモデリングを行う必要があります。このテーマでは、特に誤解が生じるメカニズムを、人工知能や認知科学を背景にモデル化を行います。
【デザイン手法】ブレインストーミング、強制発想、フィールドワーク、半構造化インタビュー、プロトタイピング(細粒度、粗粒度)などを体験できます。
ミニ講義「言語と文化」
ガイ・ドイッチャー「言語が違えば世界も違って見えるわけ」など、これまでの研究の解説をします。
異なる文化を背景とする場合に翻訳によって誤解が生じるケースを洗い出します。誤訳や誤解釈で過去に生じた事件を調べます。この時、表情、ジェスチャーなど、言語に付随する言語以外が表現が原因となる誤解に対しても調査の対象とします。
フィールドワークに出ます。京都の外国人コミュニティを訪問したり、清水坂など外国人観光客の多い場所で、言語や文化の相違から生じた勘違いなどの体験談を集めます。
プロの翻訳者、通訳者を招き、体験を伺い理解を深めます。また、フィールドワークやインタビューを通じて得られた誤解釈の構造をモデル化します。
ミニ講義「言語グリッドと多言語ツール」
京都大学を中心として10年間継続している言語グリッドプロジェクトと利用可能なツールの説明をします。
http://www.ai.soc.i.kyoto-u.ac.jp/LanguageGrid
留学生とのディスカッション:実施責任者の研究室は、1/3が米国、中国、ベトナム、インドネシア、レバノンなどからの留学生です。多様な言語・文化を背景とした留学生が参加し協力します。
言語の違いを超えて意図を伝えるための仕組みやツールを検討しアイデアを出して行きます。
出されたアイデアの一部をハッカソン的にプロトタイピングします。プロトタイプ実装には、京都大学の凄腕研究員が参加します。