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26 動かない自動車を活用するデザイン
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 自動車業界や災害対策業界はアタマが堅いことが多いです。皆さんの柔軟かつアッと驚く発想で、不便だけどついうっかり助かってしまうようなサービスや商品を考えてみましょう。
実施者
氏名 所属 専門分野
平岡 敏洋 京都大学
情報研究科システム科学専攻
人間機械系
大場 紀章 株式会社テクノバ 調査研究部 人工知能・ICT産業
久下 敦子 株式会社テクノバ 調査研究部 社会変動・消費者行動
課題内容
 自動車は、購入してから手放すまでの期間のうち、96%は駐車されている(10年間で、10万キロメートルを平均時速20kmで走行した場合)。その96%の時間は、殆ど活用されていないのが実態で、世の中には駐車中の自動車であふれている。
 一方、地震や津波、土砂災害時等において駐車中の自動車が、雨風をしのいだり、ラジオを聞いたり、カーナビを地図として利用するなど、被災者にとって移動手段以外の方法で活用されてきたケースがあることが知られている。 このような事を踏まえると、駐車中の自動車をより活用する方法を再考する価値がありそうである。
 また、自動車開発のトレンドとしてEVやハイブリットカーなど大型バッテリーの搭載や、ICT化の進展で通信端末としての位置づけが大きくなっているなど、従来の経験では想定できなかったような活用のされ方の可能性も出てきている。
 このような背景のもと、平時の駐車中の自動車や、地震等災害時の自動車の活用方法について、様々な角度からアイデアを考え、その具体的な実装方法を提案する。
教育目標
 実際の社会的な背景に即し、技術的なトレンドを踏まえた上で、アイデアとシステムを構築し、全体をデザインしていくプロセスについて学んでもらう。
デザイン理論・手法
【デザイン理論】
 不便の効用を活かすというデザイン指針や人を間接的に誘う仕掛けに関して、実施者(平岡)がレクチャーする。また、社会的背景や技術トレンドに関して、実施者(大場、久下)がレクチャーする。
【デザイン手法】
 アイディエーションは、ブレインストーミングの4原則を導入した発散的思考と、グループ間でのバトルを導入した収束的思考の二つの側面から構成する。
スケジュール
1日目
午前
  • 不便益と仕掛学、および社会背景と技術トレンドのレクチャーの後、質疑応答により理解を深める
午後①
  • 簡単なテーマを例題とした、バトル形式のブレインストーミングの体験
午後②
  • 注目する課題と、技術についての情報収集(必要に応じてヒアリング調査)
2日目
午前
  • バトル形式のプレインストーミングによる、仕掛けのアイディエーション
午後①
  • アイデアの交換と、現実的実装に関する検討
午後②
  • プレゼンテーションに向けたアイデアの精緻化
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備
午後
  • プレゼンテーション