課題内容
ワークショップという体験型の活動が浸透してきています。ワークショップの対象は芸術分野や研修分野など様々ですが、いずれの対象でもそれをより良いものにするためには実施者の経験度合いが影響するとされています。つまり、ワークショップのデザインは暗黙知の塊であると言えます。また、参加者に対しても、参加者の得たものが多様であり、活動と結果の相関を検討が難しい状況です。外から明確にすることは難しいことから、それぞれの参加者の胸の内にあるとされています。さらに、ワークショップで一般的に利用されるツールは、紙とペンを基本とするもので、現場の取り回しはしやすいものの、時間的変化や長期保存、別の場での再開を難しくしていました。
近年では、情報機器の低廉化によってワークショップに情報機器を導入しやすくなり、情報技術の発展によって人の活動を記録しやすくなってきています。これにより、ワークショップ中の作業の向上や複雑な影響関係の解明を促し、ワークショップの質の向上とデザイン方法論を変化させる可能性があります。
そこで本テーマでは、ワークショップ形式でワークショップ・デザインにおける情報技術を学ぶことにします。皆さんでワークショップを支援する情報技術について、タブレット端末を用いたノート記録やアイディアの可視化、iBeaconによるセンシング・分析などの現在利用されているシステムに触れながら話し合い、実際にサマーデザインスクールのアクティビティを観察しながら体験します。
教育目標
本テーマでは、ワークショップに求められる情報技術について学べます。また、具体的な情報技術による支援システムを知り、これからのワークショップ・デザインを考える端緒とします。