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19 ドローンを極める
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 ドローンは現在,多くの大学や企業でその活用方法が議論されています.高性能のドローンが安価で販売されており,アイデア次第で,世界を変えるような発明も可能です.そのような大きな可能性を秘めたドローンを極めましょう.
実施者
氏名 所属 専門分野
永原 正章 京都大学 情報学研究科 ロボットやドローンなどで使われる制御技術に関する理論と応用の研究
林 和則 京都大学 情報学研究科 携帯や遠隔ロボット,ドローンなどで使われる無線通信技術に関する理論と応用の研究
課題内容
 近年,ドローンと呼ばれる無人航空機がマスコミ等でも盛んに取り上げられ,一種のブームとなっています.近年の制御技術の高度化や無線通信の高信頼化,コンピュータの小型化・高速化により,ドローンは単なる無人航空機ではなく,「飛ぶコンピュータ」と呼ばれるものに発展しています.その性能を活かして,物流や農業,セキュリティなどの分野でドローンの活用が注目されています.本テーマでは,ドローンを現代社会でどう役立てることができるかについて議論し,実際に市販のドローン(AR.Drone)を用いて,その実証実験を行うことを目標としています.理系・文系問わず,社会におけるドローンの役割について議論したい方,ドローンを実際に飛ばしてみたい方はぜひご参加ください.
教育目標
 現在のドローンの現状を調査し,その利点と問題点について議論することにより,ドローンの現状を把握し,自分の意見を述べることができるようになることが第一の目標です.また,実際にドローンを飛行させる実験を通じて,工学的なデザインの方法・手順を体験することにより,DIY (Do It Yourself) の精神を学ぶことが第二の目標です.
デザイン理論・手法
【デザイン理論】
 ドローンの制御に関する設計理論については,下記を参考にしてください.
 L. R. G. Carrillo et al., Quad Rotorcraft Control, Springer, 2013.
 なお,上記文献はドローンを自作する人向けの専門書であり,本テーマではこの内容についての知識は必要ありません.
【デザイン手法】
 ドローンは完全に自由に飛べるわけではなく,飛行させるためには様々な制約が存在します.それらの制約条件のもとで,ドローンに望みの飛行をさせるためには,制御工学的な手法が必要となります.これについては下記の文献を参考にしてください.
 杉江,藤田,フィードバック制御入門,コロナ社,1999.
 ただし,上記文献は安全性を重視した商用ドローン等の本格的な設計には必要不可欠ですが,今回の実証実験においては必要ありません.
スケジュール
1日目
午前
  • ドローンの基礎について,講師が講義します.
午後①
  • ドローンの現状について講師が代表的な実例を解説します.またインターネットを使って様々な実例を調査し,ドローンの利点と問題点について議論します.
午後②
  • 午後①の議論にもとづき,ドローンでどのようなことが出来れば世の中の役に立つか,また面白いかについて議論します.
2日目
午前
  • 前日の議論にもとづき,ドローンの飛行実験を行います.実験は,京都大学吉田キャンパスのデザインファブリケーション拠点にて行います.ドローン本体および制御アルゴリズムは用意されています.制御や航空工学の知識がない方でも,実験に参加できます.
午後①
  • 午前に引き続き,ドローンの飛行実験を行います.
午後②
  • 飛行実験の撮影,データ取得を行い,プレゼンテーションの準備を行います.
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備
午後
  • プレゼンテーション