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18 文化的な視点の発見と知的好奇心による図鑑
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 我々を取り巻く普通のものを、面白く見てみることの面白さを、図鑑を通して人に伝えてみませんか?
実施者
氏名 所属 専門分野
中小路 久美代 京都大学 デザイン学ユニット HCIデザイン、創造性支援
川嶋 稔夫 はこだて未来大学
情報アーキテクチャ学科
デジタルアーカイブ
木村 健一 はこだて未来大学
情報アーキテクチャ学科
美学、情報デザイン
山本 恭裕 東京大学大学院 教育学研究科 触発する環境のデザイン
課題内容
 本テーマでは、今、そこに居るから見えること、聞こえること、感じられること、わかること、体験できること、といった価値を、隠れた視点の発見という側面から考えます。日常見逃されがちな視点をあぶりだし、その視点から我々を取り巻く環境や物事を切り出します。そのアプローチとして、寺の地面や野菜の断面、数十センチの高さの水平の視線といった、何気なく見過ごしている視点/見逃されがちな側面/思いがけない切り分け/埋もれた視点/興味の対象を、知的好奇心をもって見つけ出し、対象とする様々な物事の写真として切り取り/切り出し/フォーカスします。それらの写真の記録/合成/比較を通して、図鑑として成立し得るレベルのものを創り出します。
 創り出すものには、図鑑として納得のいくようなものであるという制約があります。写真集ではなく、フォトエッセーではなく、Instagramではなく、Pinterestでもなく、図鑑です。百科事典ではなく、辞書でもなく、図鑑です。図鑑のビジュアルなレイアウトや統一感は実施者が技術支援するものとし、グラフィックデザイン自体はその目的ではありません。図鑑として成立するような知的に面白い視点をとりあげ、それに関わる画像をキュレーションし、それを図鑑として楽しむことができるものとして作り上げることが目的です。
教育目標
  • ブレインストーミングによる創造的体験
  • タイムインテンシブなアイディアの創出と選択のプロセスの体験
  • スケッチングによるストーリー生成の体験
  • グループワークによる触発するコミュニケーションの体験
デザイン理論・手法
【デザイン理論】・【デザイン手法】
  • 創造的デザインプロセス(実施者によるプロジェクトディレクション)
  • 時間的制約の下での集中的なアイディア創出手法(実施者によるガイダンスと実演)
  • 情報アーカイブと編纂(実施者による講義)
  • 情報デザイン(実施者による講義と技術支援)
スケジュール
1日目
午前
  • 参加者があらかじめ撮影してきた、普段あまり見ることがない視点やフォーカスで切り取った画像について他のメンバーに説明し、ディスカッションを通してアイディアを外在化する
午後①
  • 外在化された言葉やフレーズ全体を踏まえて、注目するモノや、視点の切り取り方、視点の角度の定め方、フォーカスの仕方といったことについて、グループ全体で共有し、撮影時の処方を作る
午後②
  • 外に出て処方に従って撮影を行う
2日目
午前
  • 各自が撮影してきた画像を全員で全部みる
  • 各自でベスト5をピックアップし、他のメンバーにその理由を語る
  • ディスカッションで出てきた言葉やフレーズを外在化し、図鑑とするテーマや切り口の候補を選ぶ
午後①
  • 選択したテーマや切り口に沿う画像を撮影画像群から抽出する
  • 足りなければ外に撮影に出かける
午後②
  • 図鑑として編纂していくにあたってのストーリー、順序、流れ、ページ割り、フィーチャー画像、表示サイズ、説明文を作る
  • ビジュアルなレイアウトや統一感は、実施者の側で技術支援する
  • 図鑑のタイトルを決める
最終日
午前
  • プレゼンテーション準備
午後
  • プレゼンテーション