「旅」と聞いて思い浮かべる記憶は、単に目的地の観光のシーンだけではありません。
計画を立てながら当日を指折り数えて待つ日々、出発直前の高揚感、道中の偶然の出会い、帰路の余韻、後日の親しい人への共有など、目的地の前後に絶えず存在する「一連の経験」によって彩られていることは誰もが共感できることと思います。
地方の観光まちづくりや各地の世界遺産登録、2020年東京オリンピックによる訪日外国人の増加などが話題となっている昨今の日本ですが、今後の観光業界に求められる姿は、観光スポットの知名度や充実度だけに依存せず、冒頭に挙げた旅客の「一連の経験」の様々なシーンを豊かにすることが重要なのではと考えます。
本ワークショップは「お出迎えからお見送りまでのデザイン」と称し旅の時間軸全体から考えることで、旅客に新たな旅経験を提供するアイデアの創出を試みます。
以下の3つのプロセスから構成されます:
- 本WS開催地である「京都」を対象にフィールドリサーチを行い、
実際の旅客の観察内容を元に、旅客が京都の旅に求めるインサイト(潜在ニーズ)を抽出します。
- 抽出したニーズに対し、提供する価値(アイデア)を考えます。
- アイデアを人に伝える為の可視化をします。