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関係者・関係組織
実施者
川上 浩司 (京都大学 デザイン学ユニット)
平岡 敏洋 (京都大学 情報学研究科)
長谷部 雄一 (京都大学 情報学研究科)
課題内容
サマーデザインスクールでは2012年には素数ものさしを発案し,2013年には参加者の投票で優秀賞に選ばれた「不便益」は,不便である事を忌避するのではなく積極的にその効用(益)を活用するデザイン指針である.
ユーザにとって表面的に「便利」なモノやコトは,逆にユーザ疎外などの問題の温床になり得る.モノやコト単体の単線的な効率追求だけではダメだと言われて久しいが,ではどの方向に向かえば良いのか?安直ではあるが「不便である」ことをもう一度見直すと,新たな方向が見えるかも知れない.
本テーマでは,問題解決方法を「不便にしてみる」あるいは「不便さをそのまま活用する」に固定し,前半ではその方法に好適な問題をフィールドで発見する.後半では,その問題を解決する具体案を発想する.
※英語でも実施可能
教育目標
人を取り込んだ系(システム)をデザインする際には,効率化や自動化以外にも指針があり得ることを,実体験を通して理解する.
デザイン理論
不便から生まれるデザイン(DOJIN選書,川上浩司)の一部を配布し,本テーマのベースを学ぶ.
逆理の発想(ビデオ出版,川上賢司)の一部を配布し,反例的に本テーマのベースを学ぶ.
さらに,誰のためのデザインやエモーショナルデザイン(D.A. Norman)の一部を配布して,認知心理学から人間-機械系へのアプローチを学習ぶ.
デザイン手法
TRIZ(発明的問題解決理論)
不便益カードを用いたブレストバトル(バトル形式のブレーンストーミング)
スケジュール
一日目
午前
- テーマ・目的の説明
- ブレストバトルでアイスブレーキング
午後
- フィールドに出て「便利で害のあるもの」を収集
- 会場に帰って振り返り,問題発見
ニ日目
午前
- 問題を解決するデザイン案策定
- フィールドに出てデザイン案の検証
午後
- デザイン案修正
- プレゼン用マテリアル(ペーパープロトなど)作成
三日目